【保存版】依頼者もロケハンに同席すべき?ドローン空撮前のロケハンで確認すべきポイント
公開:2024.10.07
ドローン全般
飛行
Contents
どこのドローン空撮会社に依頼するとしても、基本的には見積もり項目に「ロケハン」という文字が含まれています。
そして、打ち合わせの際に「ロケハンに同席可能ですか?」と聞かれることが多いのがドローン空撮です。ロケハンは安全性と満足度向上のために行う事前準備であり、ドローン空撮では特に重要な準備段階として欠かせません。
とはいえ、依頼者からすれば
「大事な準備なのは分かるけど、自分が行く意味ってあるの?」
「そもそもロケハンで何を確認して何を決めるの?」
このように思う方も多いでしょう。
この記事では、そんな方の疑問を解消するロケハンとはそもそも何なのかという点から、依頼者がロケハンに同席する理由やロケハンで操縦者と一緒に確認すべきポイントをまとめて解説します。
ドローン空撮の「ロケハン」は何をするのか
依頼者からすると、ロケハンに対して「そこまでやる必要があるの?」と感じるかもしれません。
しかし、事前準備を怠ると安全面や許可関係のトラブル、イメージと現実のギャップなどに本番撮影で直面するのがドローン空撮です。
ロケハンで入念に下調べをしておくと、実際の撮影を安全かつ効率的に撮影しやすくなります。そのため、よりイメージに近い動画をドローンで撮影したい場合、ロケハンは特に欠かせないプロセスです。
以下では、ロケハンを行う目的を3つに分類して解説します。
ロケハンの目的①:安全性の確認と許可取得
ロケハンではまず、飛行場所の安全性を入念にチェックするところから始まります。ロケハンでは以下のような点についてを確認し、実際の撮影時に安全性を確保した状態で飛行可能な環境かを判断することが重要です。
- 空撮で予定している飛行ルート周辺の人通りや車通りはどうか
- 民家やマンションのベランダなど、プライバシー保護の観点から映らないように注意すべき場所はあるか
- 電線、木、建物など、障害物が近くにないか
- 強風、雨、霧など、天候に問題はないか
- 電波障害を引き起こす高圧線等がないか
また、周辺に住宅街がある場合は「〇月〇日に~~~の目的でドローンが何時頃撮影を行います」と周知するためのチラシをロケハン時に配ることも珍しくありません。
ロケハンの目的②:撮影環境における懸念点の整理・対策
次に実際の撮影を想定し、さまざまな環境条件をチェックします。
- 太陽光の方向、影の位置、逆光の有無
- 現場の地形や建物の高さ、撮影対象との距離感など
- 風向き、風速による機体の安定性への影響
- 操縦者が立つ場所と飛行ルートを仮定した上で、補助者を何処に配置すべきか
- 近くの工事現場や住宅設備等から発される電波が飛行に影響しないか
ロケハンではこれらを実際に確認し、より最適な撮影対象の配置やカメラアングル、ショット、シーンごとの構図などを決定します。
依頼者がドローン空撮を選んだのは「ドローン空撮ならではの利点」を活用したいからです。そのため、事前のロケハンでは撮影目的に最大限沿った動画を撮影できるよう、入念に撮影プランを組み立てるための情報を集める必要があります。
ロケハンの目的③:撮影プランの検討・最適化
最終的なロケハンの目的はより依頼者の目的に沿った動画を撮影する下準備です。 ロケハンで得たさまざまな情報を元に撮影プランを最適化することで、依頼者が動画で視聴者に感じて欲しいイメージを実現する動画撮影ができるようになります。
最適な撮影プラン作成を目指し、実際には以下のようなことを行います。
- 撮影コンセプト、必要なカット、アングルの整理
- 各カットの撮影ポイント、高度、機体の向きなどを計画
- ショットごとの被写体との距離、構図、カメラ設定などを決定
- 時間帯ごとの日差しの向きなど現場の状況に合わせ撮影プランを調整
時間、天候、想定されるトラブル、使用する機材などさまざまな制約の中で最良の撮影プランを立て、何を撮るべきかを明確にしておくことが重要です。
ドローン空撮前ロケハンの必要性とは?
ドローンを使った空撮は高所からのダイナミックかつ臨場感溢れる映像を撮影できますが、地上とは違った準備をしなければいけません。
空撮前のロケハンを行わない場合はトラブルの発生リスクが高まるだけでなく、依頼者の意図を汲み取れない撮影になる可能性が高いです。とはいえ、「撮影を依頼した依頼者がロケハンに撮影する必要があるのか?」と思う方も多いでしょう。
実際に、ロケハンを実施しないデメリットと、依頼者がロケハンに同席するメリットを紹介します。
ロケハンの目的①:安全性の確認と許可取得
ロケハンではまず、飛行場所の安全性を入念にチェックするところから始まります。ロケハンでは以下のような点についてを確認し、実際の撮影時に安全性を確保した状態で飛行可能な環境かを判断することが重要です。
- 空撮で予定している飛行ルート周辺の人通りや車通りはどうか
- 民家やマンションのベランダなど、プライバシー保護の観点から映らないように注意すべき場所はあるか
- 電線、木、建物など、障害物が近くにないか
- 強風、雨、霧など、天候に問題はないか
- 電波障害を引き起こす高圧線等がないか
また、周辺に住宅街がある場合は「〇月〇日に~~~の目的でドローンが何時頃撮影を行います」と周知するためのチラシをロケハン時に配ることも珍しくありません。
ロケハンの目的②:撮影環境における懸念点の整理・対策
次に実際の撮影を想定し、様々な環境条件をチェックします。
- 太陽光の方向、影の位置、逆光の有無
- 現場の地形や建物の高さ、撮影対象との距離感など
- 風向き、風速による機体の安定性への影響
- 操縦者が立つ場所と飛行ルートを仮定した上で、補助者を何処に配置すべきか
- 近くの工事現場や住宅設備等から発される電波が飛行に影響しないか
ロケハンではこれらを実際に確認し、より最適な撮影対象の配置やカメラアングル、ショット、シーンごとの構図などを決定します。
依頼者がドローン空撮を選んだのは「ドローン空撮ならではの利点」を活用したいからです。そのため、事前のロケハンでは撮影目的に最大限沿った動画を撮影できるよう、入念に撮影プランを組み立てるための情報を集める必要があります。
ロケハンの目的③:撮影プランの検討・最適化
最終的なロケハンの目的はより依頼者の目的に沿った動画を撮影する下準備です。 ロケハンで得たさまざまな情報を元に撮影プランを最適化することで、依頼者が動画で視聴者に感じて欲しいイメージを実現する動画撮影ができるようになります。
最適な撮影プラン作成を目指し、実際には以下のようなことを行います。
- 撮影コンセプト、必要なカット、アングルの整理
- 各カットの撮影ポイント、高度、機体の向きなどを計画
- ショットごとの被写体との距離、構図、カメラ設定などを決定
- 時間帯ごとの日差しの向きなど現場の状況に合わせ撮影プランを調整
時間、天候、想定されるトラブル、使用する機材などさまざまな制約の中で最良の撮影プランを立て、何を撮るべきかを明確にしておくことが重要です。
ドローン空撮前ロケハンの必要性とは?
ドローンを使った空撮は高所からのダイナミックかつ臨場感溢れる映像を撮影できますが、地上とは違った準備をしなければいけません。
空撮前のロケハンを行わない場合はトラブルの発生リスクが高まるだけでなく、依頼者の意図を汲み取れない撮影になる可能性が高いです。
とはいえ、「撮影を依頼した依頼者がロケハンに撮影する必要があるのか?」と思う方も多いでしょう。
実際に、ロケハンを実施しないデメリットと、依頼者がロケハンに同席するメリットを紹介します。
ロケハンを行わないとトラブルが起きやすい
ロケハンを行わないと、撮影当日にさまざまなトラブルが発生するリスクが高まります。
例えば、現地の地形や障害物を事前に確認していないと、ドローンの飛行ルートに支障が出たり、衝突事故を引き起こす可能性が高いです。また、電波状況を把握していないとドローンと送信機間での通信が不安定になり、安定して操縦することが困難になることもあるでしょう。
さらに、風向きや風速を考慮せずに撮影を始めるとドローンの安定飛行が難しくなり、予定通りの映像が撮れない事も考えられます。撮影許可が必要なエリアで無許可で飛行すると、法的な問題に発展する可能性も発生します。
これらのリスクは事前のロケハンで大幅に軽減できるため、安全でスムーズな撮影を実現するためにも欠かせない工程です。
撮影依頼者もロケハンに同席した方が完成形のイメージを共有しやすい
例えば絵コンテや参考動画をお互いに共有すれば、確かに撮影したい映像のイメージは何となく掴めます。しかし、何となくで撮影すると依頼者がイメージしていたシーンや構図ではなかったり、伝えたいメッセージが伝わらなかったりする映像になってしまい、最悪の場合は撮り直しが必要です。
依頼者が撮影現場を一緒に確認することにより、イメージしているアングルやシーンの撮影を依頼者と撮影者の間でミスマッチが起こりにくくなります。そしてお互いが現地にいる状態であれば、撮影現場の立地や障害物などの条件を踏まえてどう撮影するかをその場で話し合うことも可能です。
これによりお互いの認識を擦り合わせられるため、撮影後に「イメージしていたのと全然違った、、、」などのトラブルを回避することにも繋がります。
そのため、可能な限り依頼者にもロケハンに同席してもらうのがオススメです。
撮影依頼者が操縦者と一緒にロケハンで確認すべきポイント
ロケハンに依頼者が同席するメリットは分かっても、「じゃあ実際にどういう点を確認すればいいの?」と思う方も多いでしょう。
以下では、撮影を依頼する方が操縦者と一緒に確認すべきポイントを、5つにまとめてお伝えします。
イメージしている撮影内容を実現する飛行ルートを確保できるか?
依頼者がイメージしている撮影内容に合った撮影を行うためには、より具体的にドローンがどのような経路で飛行すべきかを考える必要があります。
撮影のイメージに適した行動と考えるのはもちろん、撮影を行う場所の立地や地形、障害物などの位置をふまえて、ドローンが安全に飛行できるルートを確保することも重要です。例えば、依頼者がイメージしている撮影をする時に建物や電線の位置次第では、イメージに沿った撮影が難しい場合もあります。
このような場合に依頼者の要望と操縦者から見た安全性、それぞれを擦り合わせて実際の撮影時にドローンを飛ばす飛行ルートに落とし込むためにも、依頼者がロケハンに同席するのが理想的です。
歩行者や車の通りを考慮して、どの時間帯が撮影に最適か?
ドローンの飛行経路直下に歩行者等が入らないように立ち入りを規制することはできても、その周辺を不規則に移動する歩行者や車両の通りを規制することは難しいです。そのため、ロケハンでは人通りなどを加味した上で撮影する時間帯を決める必要があります。
とはいえ、時間帯ごとに異なる日差しの強さによって、映像から伝わる印象は大きく変わりやすいです。例えば夕方の薄暗くなり始めるタイミングであれば、落ち着いセンチメンタルな雰囲気の撮影に適しています。
依頼者が望む映像のイメージがどのくらいの明るさなのかや、車両の通りなどが少ない方がいいのかは、実際の現場を目で見て確認しなければ分かりません。
ロケハンに依頼者が同席できる場合は、実際の現場周辺の交通状況などを考慮して、よりイメージに近い撮影ができる時間帯を調整できます。
実際の空撮場所を見た上で撮影に含めたくない要素はあるか?
操縦者目線ではプライバシー保護の観点からマンションや住宅の窓、バルコニー等をなるべくカメラの範疇から避けて撮影しますが、依頼者目線でも同じように避けて撮影したい要素は多いです。
例えば、冷たく荘厳な雰囲気を撮りたい場合、被写体ではない電柱やスーパー、コンビニなどが映っていると荘厳よりも日常的な印象を感じる映像になりやすいです。しかし、操縦者に各シーンの雰囲気が上手く共有されていなければこれらの要素は映り込みやすいため、依頼者と操縦者の間でシーンごとに伝えたい雰囲気を擦り合わせる必要があります。
実際の撮影現場を依頼者が見た上で映像に求めるメッセージや雰囲気を操縦者に共有することで、イメージと異なる映像の撮影を回避しやすくなるため、特に確認しておきたいポイントです。
メインの被写体を想定した時、どのようなアングル・角度・距離で撮影したいか?
海を被写体に撮影したい場合でも、海岸線を水平に撮影したいのか、水しぶきや波の動きを臨場感たっぷりに撮影したいのかで撮影内容は異なります。
海岸線を水平に撮影したい場合であれば砂浜が映らない距離感を保ち、高さやカメラの角度を一定にした状態での撮影が理想です。
しかし波の動きや水しぶきの迫力などを中心に撮影したい場合であれば、海に対して斜め上から撮影したり、近づくのではなくズームで対応したりと海岸線の撮影とは詳細が大きく変わります。
アングルや角度、距離感などは事前に絵コンテなどである程度は操縦者に共有可能です。
しかし、実際の撮影で求められる距離感や角度などは依頼者と操縦者のイメージの詳細を擦り合わせるのは難しいため、お互いが現場を見ながら細かく認識を微調整する必要があります。
依頼者がイメージしている撮影フローは実際に実現可能か?
撮影する場所が複数存在する場合、限られた撮影時間内で本当に依頼者が想定している撮影フローが実現可能かをロケハンで判断するのも重要です。
撮影する場所が複数存在すると言う事は、各場所ごとに撮影準備から片付けまでを行う必要があります。加えて、撮影場所から次の撮影場所への移動時間も考慮しなければいけません。どれだけ綿密にロケハンを行い撮影プランを計画したとしても、当日を迎えたら風が強すぎてドローンを飛ばせるタイミングまで待機せざる得ないなど、時間のロスが発生する可能性は高いです。
依頼者目線で各場所での撮影する時間帯や太陽の向きなどを優先することが大事ですが、本当にその日中にすべての撮影スポットで円滑に撮影が可能かを操縦者と話し合いましょう。
依頼者のイメージと合わない撮影を避けるためのヒント
どれだけロケハンで念入りに擦り合わせても、絶対にイメージと合致した映像になるとは限りません。
しかし、以下で紹介する2つのヒントを元に情報共有や確認を行えば、イメージと合致した映像を撮影しやすくなります。
これから撮影を依頼する予定の方は、是非参考にしてください。
撮影アングルや注意してほしい点がわかる絵コンテや参考動画を多く共有する
「メラビアンの法則」と呼ばれる、アメリカの心理学が提唱した法則をご存知でしょうか。
この法則では、何かを説明をする時にもっとも聞き手に影響を与えるのは目から入る情報だと言われています。具体的に聞き手への影響度は視覚情報か55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の割合で、テキストや会話のみで説明をするよりも目から入る情報が特に理解されやすいなど、聞き手に影響しやすい法則です。
自分のイメージをテキストや口頭の説明ではなく絵にして伝えるのは大変ですが、イメージを共有する際は操縦者にわかるように共有することが大切です。難しい場合には依頼相手に相談しながら絵コンテを作成するのも良いでしょう。
理解しやすさは 動画>画像>テキスト の順番で異なるため、参考動画を送るのも効果的です。
YouTube等の参考動画を送る時は、1:10-1:30の部分の○○を参考にしたい など、どの部分のどんな点を参考にしたいのかをテキストでまとめた上で送ると相手に伝わりやすくなります。
撮影当日はなるべく依頼者も同席する
理想的なのは、依頼者がロケハンだけではなく撮影本番にも同席することです。
操縦者がドローンを飛ばして撮影している間は退屈かもしれませんが、依頼者が当日に同席していれば、撮影直後に映像データをその場で確認できます。
操縦者からOKが出れば、ドローンの送信機とモバイルモニターなどを繋ぎ隣でカメラの映像をリアルタイムで確認することも可能です。
実際の太陽光や風向き、被写体の移り具合などによっては、事前に指定したアングルや角度から調整する必要もあるでしょう。
このような調整が必要な撮影になった場合、同席していない際は、撮影終了後にデータを共有されて初めて把握することになります。大幅な調整が必要だと感じた場合は撮り直しが必要になるかもしれません。
撮り直す場合は余計に依頼費がかさみ、操縦者側からしても二度手間になってしまうため、お互いがストレスなく撮影を完了させるためにも依頼者が撮影当日に同席しているのが望ましいです。
ドローン空撮はなるべく依頼者もロケハンから同席しよう
どうしても「こんな映像を撮影してほしい」と言う要望は言葉のニュアンスや相手の受け取り方次第で、全く異なる認識になることもあります。
「なかなか思うように自分のイメージが伝わらない」「イメージしていた映像と全然違う」のような依頼側が抱きやすい不満やトラブルを回避するには、依頼者が操縦者や担当者と同じ目線で、言葉や画像、動画を活用してすり合わせる必要があります。
賃貸物件を借りる時に住むと仮定した上で部屋の内見で詳細を確認するように、ドローン空撮の場合でも詳細を確認するロケハンでは依頼者の目線で直接詳細を確認することで撮影トラブルや不満を事前に回避可能です。
これからドローン空撮を依頼する予定の方は、ぜひロケハンに同席してみてください。
記事一覧に戻るこの記事を書いた人
1等無人航空機操縦士資格保有
ドローンの可能性を広げるため、有益な情報の発信や飛行に関する情報をお届けします。人手不足の解決や、実現不可能だったことを実現していく可能性を秘めたドローンを様々な方へ理解いただき、有用性を実感できるようなメディアにします。