水中でドローンを操縦するのに必要な資格とは?取り方や費用もご紹介

公開:2024.09.30 

資格取得

ドローンスクール

ドローン資格を取得して水中ドローンを操作する風景

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自社の新規事業で水中ドローンを使って仕事をすることになる予定だが、操縦担当者に資格取得してもらった方がよいのかわからず困っている人はいませんか?

この記事では、水中ドローン操縦するのに必要資格とは何かからその取り方費用まで詳しく解説します。

水中ドローンを使った仕事資格は必要なのか

ドローン資格取得のパイロットが操作する水中ドローン機体

水中ドローンを使って仕事をする場合、必ずしも資格は必要ではありません。

しかし企業としては仕事で水中ドローン操縦する以上、担当者にはある程度の知識を持ち安全な操縦を心がけてほしいのではないでしょうか。費用がかかることではありますが、担当者に資格を取得してもらえば自社に対するお客様の信頼度もアップするでしょう。

水中ドローン以外のドローン資格についても知りたい方は、次の記事もご覧ください。

【初心者向け】ドローン操縦に資格は必要?知っておきたいドローンスクールや民間資格の基本 – ドローンHUB (drone-hub.net)

水中ドローン資格が注目される背景

ドローン資格取得のパイロットが操作する水中ドローン機体

水中ドローン資格が注目される背景には、どのようなことがあるのでしょうか。

3つご紹介します。

国が海洋産業や海洋安全保障に水中ドローンの利用を計画しているため

国が検討している海洋産業や海洋安全保障に水中ドローンを利活用する図解

画像出典:「自律型無人探査機(AUV)の社会実装に向けた戦略(案)(概要)」

2023年12月22日に、首相官邸で第21回総合海洋政策本部会合が開催されました。

会合では上記のように海洋無人機の種類や利用イメージが整理されています。水中ドローン(遠隔操作型無人潜水機=ROVと自律型無人探査機=AUV)にも海洋産業の拡大や海洋安全保障の取り組みで、一定の役割が期待されると説明されました。

また第4期海洋基本計画では、ROVやAUVについて、海洋科学技術での重要な基盤技術の1つのため研究開発や実証実験に取り組み、早期の社会実装に向けた戦略を策定・実行することとしています。

将来的にはメーカー日本製水中ドローンを製作し、それを操縦・管理できる資格を持った人材が育成され、海洋産業や海洋安全保障を支えていくこととなるでしょう。

参考:首相官邸 政策会議「総合海洋政策本部 開催状況」

水中ドローン市場規模が大きくなってきているため

水中ドローンの市場規模を表したグラフ

画像出典:インプレス総合研究所「水中ドローンビジネス調査報告書2022」

2022年にインプレス総合研究所が発表した「水中ドローンビジネス調査報告書2022」で、産業用水中ドローン市場規模について試算されました。その結果、上記のグラフのような結果となりました。

調査開始の2020年度から2023年までの3年間に、水中ドローン市場規模は18億円も増加しています。2024年、2025年には更なる増加が見込まれています。

水中ドローン市場規模が増えればその分操縦できる人材に対するニーズも高まる予想です。水中ドローン資格は、今後も注目され続ける可能性が高いでしょう。

参考:インプレス総合研究所「水中ドローンビジネス調査報告書2022」

水中ドローンの活用の場が増えているため

水中ドローンを利用するシーンが増加していることを表した図

画像出典:インプレス総合研究所「水中ドローンビジネス調査報告書2022」

水中ドローンビジネス調査報告書2022」では、今後水中ドローンの活用が期待されるシーンを上記のように予想しています。

国が「海洋産業の拡大や海洋安全保障の取り組みに水中ドローンを用いる」としていた内容をもう少し具体化し、どのような形で産業や安全保障に取り入れるのかがわかりやすく示されていると言えるでしょう。

この表の通りに水中ドローンが活用されるようになれば、水中ドローンの有資格者が資格を活かせる場は更に広がることが予想されます。

参考:インプレス総合研究所「水中ドローンビジネス調査報告書2022」

水中ドローン資格の種類

水中ドローンの資格を複数種類取得したパイロットが水中で仕事をする姿

2024年9月時点では水中ドローン資格は3種類あります。

以下では、それぞれ取り方費用を含めて、3つご紹介します。

ROV操縦

一般社団法人日本ドローン協会ではROV操縦士ベーシック、ROV操縦士インストラクターの2種類の資格認定しています。

どちらの資格も「水中ドローン本体、法律、条例の知識を持ち、安全に操縦できる技術を身に着ける」ことが目的です。インストラクターの資格は「ROV操縦士の育成ができる人材と認定」することを目的としています。

ROV操縦士ベーシックの取り方とかかる費用は以下の通りです。

項目概要
受講要件なし
取り方講習会で学科講習(筆記試験あり)と技能講習(実技試験あり)を受ける
日数1日
費用77,000円(追試の場合追加で22,000円)

講習会のタイムテーブル、学科講習と技能講習の内容はホームページで公開されているので、資格取得を考えている人は詳細を確認してみましょう。

またROV操縦士インストラクターの取り方とかかる費用は次の通りです。

項目概要
受講要件ROV操縦士ベーシックを取得した人
取り方講習会で学科講習(筆記試験あり)と技能講習(実技試験あり)を受ける
日数2日
費用154,000円(追試の場合追加で22,000円)

詳細についてはROV操縦士ベーシックを取得してから問い合わせをしてみましょう。

参考:一般社団法人日本ドローン協会「水中ドローン講習/検定会」

水中ドローン安全潜航操縦

一般社団法人日本水中ドローン協会では、水中ドローン安全潜航操縦士の資格認定しています。

水中ドローン安全潜航操縦士は水中ドローン操縦者の模範となり、産業進出に寄与できる人材の育成を目的とした資格です。

水中ドローン安全潜航操縦士の資格取り方とかかる費用は以下の通りです。

項目概要
受講要件なし
取り方認定スクールで座学講習と実技講習を受講する(筆記試験、実技試験あり)
日数1日
費用認定スクールによって異なる

スケジュールや費用の詳細は各認定スクールのホームページで確認してみましょう。

参考:一般社団法人日本水中ドローン協会「水中ドローン安全潜航操縦士とは」

まとめ

水中ドローンを使って仕事をする場合、必ずしも資格は必要ではありませんが、企業としては法律を守り安全な操縦をしてもらうためにも、有資格者を育成するのが望ましいでしょう。

この記事も参考にして、ぜひ自社の事業に合った資格を従業員に取得してもらってください。

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この記事を書いた人

1等無人航空機操縦士資格保有

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